- バスケのタイムアウトはいつ取れるの?
- タイムアウトの回数制限って何回なの?
このようなお悩みはありませんか?
バスケのタイムアウトは、試合の流れを変える重要な戦術です。正しいルールを知ることで、試合をより深く楽しめます。
この記事では、バスケ初心者や観戦する保護者の方へ向けて、タイムアウトの基本ルールから特別ルールまで徹底解説します。
試合観戦やコーチングの参考として、ぜひ最後までお読みください。
バスケのタイムアウトとは?基本ルールを徹底解説

バスケットボールのタイムアウトは、試合の流れを一時的に止めて作戦を立て直したり、選手を休ませたりするために設けられた制度です。
試合中に監督やコーチがテーブルオフィシャル(※1)に要求し、認められると選手たちはベンチに集まって指示を受けます。
バスケットボールの試合では、タイムアウトをいつ、どのように使うかが勝敗を分ける重要な戦術要素になっています。
タイムアウトの基本的な目的は大きく分けて3つあります。
- 作戦の指示
- 選手の休息
- 試合の流れを変える
1つ目は作戦の指示、2つ目は選手の休息、3つ目は試合の流れを変えることです。特に接戦の終盤では、残りタイムアウトをどう使うかが監督の腕の見せどころとなります。
バスケの試合を観戦するときも、タイムアウトのルールを知っておくと試合展開がより楽しめます。
子どもがバスケをしている場合は、ルールを理解しておくことで試合の応援もより一層盛り上がるでしょう。
(※1)テーブルオフィシャルとは、バスケットボール競技の試合運営を担当する人たちのことです。詳しくは下記の記事で解説していますので、ぜひ一度読んでみてください。
タイムアウトの時間と回数制限

バスケットボールのタイムアウトは、時間と回数に制限があります。日本の公式ルールでは、1チームあたりのタイムアウト回数は1試合で5回までと定められています。
具体的には、前半(第1・第2クォーター)で2回、後半(第3・第4クォーター)で3回のタイムアウトを取ることができます。
前半で使わなかったタイムアウトは後半に繰り越すことができません。
タイムアウトの時間については、国際バスケットボール連盟(FIBA)のルールでは1回60秒と定められています。この時間内にコーチは選手に指示を出し、選手は休息をとりつつ作戦を確認します。
日本バスケットボール協会(JBA)の公式ルールブック(2023年版)によると、タイムアウトの残り時間が10秒になると審判が合図を出し、終了時にはブザーが鳴らされます。
試合の最終2分間(第4クォーターの残り2分)には特別ルールが適用され、タイムアウトの戦略的な使い方が一層重要になります。
日本のバスケとNBAのタイムアウトルール概要
バスケのタイムアウトルールは、日本とNBAで大きな違いがあります。
下記では、日本のBリーグ・高校生・中学生・小学生とNBAのタイムアウトルールをまとめてみました。
Bリーグのタイムアウトルール
- 回数: 各チーム1試合で計5回(前半2回、後半3回まで)
- 時間: 60秒(1分間)
- 特徴: FIBA(国際バスケットボール連盟)ルールに準拠
- 第4Q制限: 残り2分以内は特別ルールあり(スローインポジションの選択可能)
- 延長戦: 各延長戦につき1回のタイムアウトが追加
高校生バスケのタイムアウトルール
- 回数: 5回(前半2回、後半3回まで)
- 時間: 60秒
- 大会による差: インターハイや選抜大会などの全国大会はFIBAルールに準拠、地方大会ではローカルルールがある場合も
- 制限: 前半で使わなかったタイムアウトは後半に持ち越せない
中学生バスケのタイムアウトルール
- 回数: 基本5回(前半2回、後半3回)だが、大会によって異なる場合あり
- 時間: 60秒(大会によって短縮される場合も)
- 特徴: 教育的配慮から一部簡略化されていることが多い
- クォーター時間: 6〜8分と短いため、タイムアウト回数が制限される場合も
小学生バスケのタイムアウトルール
- 回数: 大会によって異なるが、一般的に3〜4回
- 時間: 30〜45秒(短縮されていることが多い)
- 特徴: 教育目的重視で柔軟な運用がされることが多い
- 制限: より簡易的なルールが適用されることが多い
NBAのタイムアウトルール
- 回数: 各チーム7回(2022-23シーズン以降)
- 時間: フルタイムアウトは75秒
- 特徴:
- 第1〜3Qは各チーム2回までしか使用できない
- 第4Qは残り3分以降、各チーム最大2回までしか使用できない
- メディアタイムアウト: テレビ放送のための強制的なタイムアウトが別途設定されている
- 延長戦: 各延長戦につき2回のタイムアウトが与えられる
日本バスケとNBAのタイムアウトルールの主な違いとポイント
- 回数と制限: NBAは総数7回と多いが使用できるタイミングに厳しい制限があり、日本は総数5回でより自由に使える
- 時間: NBAのタイムアウトは75秒、日本は60秒
- メディアタイムアウト: NBAには放送用の強制タイムアウトがあるが、日本にはない(Bリーグの一部試合を除く)
- ユース世代: 日本の中学・小学生バスケは教育的配慮から簡略化・柔軟化されている
- 第4Qルール: 終盤のタイムアウト制限に関して、NBAと日本のFIBAベースルールは異なる
これらの違いは試合の流れや戦術に大きく影響するため、異なるカテゴリーの試合を観戦する際は注意が必要です。
近年のルール変更点と最新情報
バスケットボールのタイムアウトルールは、試合の展開をよりスムーズにし、観客の体験を向上させるために定期的に見直されています。
近年のルール変更について知っておくことで、現在の試合をより深く理解できます。
2021年に日本バスケットボール協会が採用した新ルールでは、第4クォーターの残り2分以内にタイムアウトを取った場合、再開時のスローインは原則としてフロントコートのスローインラインから行うことになりました。
この変更により、終盤の攻撃パターンが多様化し、より緊迫した試合展開が生まれています。
また、2022年からは各クォーターでのタイムアウト回数に関する制限が緩和されました。
従来は後半(第3・第4クォーター)で取れるタイムアウトが2回までと制限されていましたが、現在は3回まで取得可能になり、より柔軟な戦術運用ができるようになっています。
国際バスケットボール連盟(FIBA)の最新のルールブック(2023年版)によると、試合終盤2分間におけるタイムアウト後のスローインポジションについても細かな規定が追加され、攻撃側チームの選択肢が増えています。
タイムアウトが取れるタイミングと条件

バスケットボールの試合でタイムアウトを取るには、適切なタイミングと条件を理解することが重要です。
タイムアウトはどのタイミングでも取れるわけではなく、ルールで定められた特定の状況下でのみ認められます。
タイムアウトは基本的に、ボールがデッド(プレー中断中)の状態か、フリースローの間、もしくはボールを保持しているチームが要求した場合に認められます。
試合の流れをコントロールするためには、これらの条件を正確に把握していることが必要です。
特に試合終盤では、残り時間や得点差を考慮したタイミングでタイムアウトを取ることが戦略上非常に重要になります。
適切なタイミングでタイムアウトを取ることで、試合の流れを変えるきっかけを作ることができます。
バスケのタイムアウトに関する特別ルール

バスケットボールのタイムアウトには、一般的なルールに加えて特別な状況下で適用される特別ルールがあります。
特別ルールは主に試合終盤や延長戦など、緊迫した場面で適用されることが多く、試合の展開に大きな影響を与えます。
特別ルールを理解しておくことで、試合の観戦がより一層楽しくなるだけでなく、子どもがプレーしている場合には適切なアドバイスもできるようになります。
特に第4クォーターの終盤や延長戦におけるタイムアウトのルールは、勝敗を左右する重要な要素となります。
バスケットボールを初めて観戦する方や、子どものバスケを応援する保護者の方にとって、これらの特別ルールは少し複雑に感じるかもしれません。
しかし、基本的な考え方を理解しておくことで、試合の流れをより深く把握できるようになります。
第4クォーターと延長戦での特別ルール
バスケットボールの第4クォーターと延長戦では、タイムアウトに関する特別なルールが適用されます。
第4クォーターの残り2分以内では、タイムアウトの戦略的価値が大幅に上昇します。この時間帯にタイムアウトを取った攻撃側チームは、スローインをフロントコートのスローインラインから行うことができます。
これにより、バックコートからボールを運ぶ必要がなくなり、効率的な攻撃が可能になります。
日本バスケットボール協会の公式ルール(2023年版)によると、第4クォーター残り2分以内に取得したタイムアウト後は、24秒計(ショットクロック)が14秒にリセットされる場合があります。
延長戦については、各チームは1回のタイムアウトを追加で取ることができます。つまり、第4クォーターまでのタイムアウトを使い切っていても、延長戦では新たに1回のタイムアウトが与えられます。
複数回の延長戦が行われる場合は、2回目以降の延長戦でも同様に1回ずつタイムアウトが追加されます。
タイムアウトの取り消し方法と条件
バスケットボールでは、一度要求したタイムアウトを取り消すことができる場合があります。ただし、取り消しが認められるのは限られた条件下のみです。
タイムアウトの取り消しが可能なのは、審判がタイムアウトを宣言する前、つまり審判が笛を吹いてタイムアウトのシグナルを出す前までです。
審判がタイムアウトを認めて笛を吹いた後は、原則として取り消すことはできません。
例えば、監督がタイムアウトの合図を出した直後に状況が変わり(例:チームメイトがスティールに成功した)、タイムアウトが不要になった場合、審判が笛を吹く前であれば「タイムアウトキャンセル!」と明確に伝えることで取り消せる可能性があります。
子どもの試合では、教育的配慮からタイムアウトの取り消しに関して柔軟な対応がなされることもありますが、公式の試合ではルールに則った厳格な運用が行われます。
まとめ
バスケットボールのタイムアウトは、単なる休憩時間ではなく、試合の流れを変える重要な戦術要素です。
基本ルールとして、各チームは前半2回、後半3回の計5回のタイムアウトを取ることができ、1回のタイムアウトは60秒間です。
タイムアウトを取れるタイミングは主にボールデッド(プレー中断中)の状態や、自チームがボールを保持している場合に限られます。
特別ルールとして、第4クォーターの残り2分間では戦略的なタイムアウトの使い方がより重要になり、延長戦では各チームに追加で1回のタイムアウトが与えられます。
タイムアウトはカテゴリーによって回数が異なり、中学・高校・大学では基本的に5回、プロリーグではリーグごとに異なるルールが適用されます。
バスケットボールのタイムアウトルールを理解することで、試合をより深く楽しむことができるようになります。
子どもがプレーしている場合は、これらの知識を活かして適切なアドバイスをしてあげましょう。試合の観戦や応援も、より一層楽しいものになるはずです。