- バスケのオフィシャルについて知りたい
- 試合でオフィシャルを頼まれたけど、できるかどうか不安
このようなお悩みはありませんか?
バスケのオフィシャルとは、審判やテーブルオフィシャルを含む試合運営に欠かせない存在です。
スコアラーやタイマーなど特殊な役割があり、各々が試合の公平性と円滑な進行を支えています。
この記事ではバスケの試合でオフィシャルを担当する人に向けてオフィシャルの種類や仕事内容、必要な知識や道具について解説します。
これからバスケの試合でうまくオフィシャルをこなす為にも、ぜひ最後までお読みください。
バスケのオフィシャルとは?

バスケのオフィシャルとは、バスケットボール競技の試合運営を担当する人たちのことです。
バスケットボールの試合では、コート上で選手のプレーを判定する審判だけでなく、得点や時間を管理するテーブルオフィシャルも重要な役割を果たしています。
これらのオフィシャルがいないと公式の試合は成立しません。
バスケのオフィシャルは大きく分けて「審判」と「テーブルオフィシャル」の2種類があり、それぞれが異なる役割で試合をサポートしています。
審判とテーブルオフィシャルの違い
バスケのオフィシャルには、コート上で活動する「審判」とコート外のテーブルで活動する「テーブルオフィシャル」があります。
審判はコート上でルールに基づいて判定を行い、ホイッスルを吹いて試合の進行をコントロールします。一般的な試合では主審1名と副審1〜2名の計2〜3名で構成されています。
一方、テーブルオフィシャルはコート脇に設置された記録席に座り、得点や時間、ファールなどの記録と管理を担当します。
テーブルオフィシャルには、スコアキーパー、タイマー係、24秒計オペレーター、アシスタントスコアキーパーなどがあり、試合のレベルによって人数が変わります。
地区大会などでは3〜4名、全国レベルの大会では最大6名程度が配置されることもあります。
審判とテーブルオフィシャルの決定的な違いは、審判が試合の流れを直接コントロールする権限を持っているのに対し、テーブルオフィシャルは記録と管理に徹し、判定には直接関与しない点です。
また、審判には公認審判員の資格が必要なケースが多いですが、テーブルオフィシャルは比較的参加のハードルが低く、バスケ経験者であれば始めやすい役割でもあります。
バスケの試合を支える重要な役割
バスケのオフィシャルは、公平で円滑な試合運営のために欠かせない存在です。
審判がファールやバイオレーションを見逃せば試合の公平性が損なわれ、テーブルオフィシャルが時間や得点の管理を誤れば、試合結果に大きな影響を与えることになります。
特にテーブルオフィシャルの役割は見過ごされがちですが、正確なスコアキープがなければ勝敗は決まりませんし、タイマーの操作ミスは試合の流れを大きく変えてしまいます。
例えば、残り時間わずかの際の時計の停止タイミングが遅れると、逆転のチャンスが失われる可能性もあるのです。
また、ファウル管理も重要な仕事です。選手個人のファウル数や、チームファウルの管理を適切に行わなければ、試合のルール適用に支障が出ます。
バスケのオフィシャルはプレーヤーやコーチとともに、バスケットボール競技を成立させる重要な一員なのです。
子どものミニバスから、中学・高校の部活動、社会人のクラブチームまで、すべてのレベルの試合で活躍が求められています。
バスケのオフィシャルの主な仕事内容

バスケのオフィシャルには様々な役割があり、それぞれが専門的な仕事を担当しています。
テーブルオフィシャルの主な仕事は、得点管理、時間管理、ファウル管理などです。試合の円滑な進行と正確な記録のために、各担当者が連携して作業します。
バスケットボール競技規則に基づいて、決められた手順で業務を行う必要があります。
スコアラーの仕事
スコアラーはバスケのオフィシャルの中でも中心的な存在で、スコアシートという公式記録用紙に試合の経過を記録します。
主な仕事は、得点の記録、個人ファウルの管理、タイムアウトの記録、選手交代の管理などです。
得点の記録では、フィールドゴール(2点・3点シュート)とフリースローの成功を区別して記入します。また、各クォーターごとの得点と合計点も管理します。
ファウル管理では、各選手の個人ファウル数を記録し、5回で退場になることを審判に知らせる役割もあります。
スコアラーは試合開始前にスコアシートに両チームの選手名とユニフォーム番号を記入することから始まり、試合終了後は最終スコアの確認と記録の承認手続きまで行います。
スコアラーの仕事は正確さと集中力が求められますが、バスケットボールの理解を深める絶好の機会でもあります。
試合の流れを数字で追うことで、戦術やゲーム展開の理解にもつながるでしょう。
タイマーの仕事
タイマーはバスケのオフィシャルの中で試合時間を管理する重要な役割です。
バスケットボールでは、試合時間(クォーターごと)、ショットクロック、タイムアウト、ハーフタイムなど、様々な時間管理が必要になります。
タイマーの主な仕事は、ゲームクロック(試合時間)の操作です。バスケットボールのルールでは、審判のホイッスルで時計を止め、ボールがインプレーになったら時計を動かします。
中学生の試合では1クォーター8分間、高校生以上では10分間のプレーイングタイムを正確に計測します。また、タイムアウトの時間(50秒)や、ハーフタイム(10分間)などの管理も行います。
タイマーの難しさは、審判のシグナルを見逃さずに素早く反応する必要がある点です。特に残り時間が少ない場面では、1秒の遅れが試合結果を左右することもあります。
試合終盤の接戦では、タイマーの正確な操作が勝敗を分ける場合もあるため、集中力と責任感が求められる役割です。
また、ブザーを鳴らしてクォーター終了や選手交代を知らせる役割も担っています。
ショットクロックオペレーターの仕事
ショットクロックオペレーターはバスケのオフィシャルの中でも特殊な役割を担当します。
バスケットボールでは、攻撃側のチームがシュートを放つまでに24秒間という制限時間が設けられており、この時間をカウントダウンするのがショットクロックオペレーターの仕事です。
24秒計の基本的な操作は3つあります。
「スタート」はボールを選手が触った時、「リセット」はシュートがリングに触れた時や相手チームにボールが移った時、「ストップ」は審判がホイッスルを吹いた時です。
これらの操作を試合状況に応じて素早く行う必要があります。
24秒ルールは1954年にNBAで導入され、攻撃を活性化させるために作られました。日本でも国際ルールに準じて採用されており、14秒リセット(オフェンスリバウンド時)などのルールも適用されています。
24秒計の操作で難しいのは、リセットのタイミングです。シュートがリングに触れたかどうかの判断や、リバウンド時の14秒リセットなど、瞬時の判断が求められます。
また、タイマーと連携して、残り時間とショットクロックを調整する場面もあります。
ショットクロックオペレーターはバスケットボールのルールを深く理解し、常に集中してプレーを見守る必要があります。
選手やコーチから「時計が早い」などのクレームを受けることもありますが、公正な姿勢で任務を遂行することが求められます。
バスケのオフィシャルになる方法

バスケのオフィシャルになるには、基本的なバスケットボールのルール知識が必要です。
特にテーブルオフィシャルは、審判資格ほど厳しい条件はないため、バスケットボールに興味がある人であれば始めやすい役割です。
地域の大会やチームの練習試合から経験を積むことができ、徐々にスキルを向上させていくことが可能です。
必要な知識と資格
バスケのオフィシャルになるために最も基本的に必要なのは、バスケットボールのルールに関する知識です。
特にテーブルオフィシャルは、得点記録や時間管理など自分の担当業務に関連するルールを理解している必要があります。
テーブルオフィシャルになるための公式な資格は特にありませんが、日本バスケットボール協会(JBA)や各都道府県バスケットボール協会が主催する「テーブルオフィシャル講習会」を受講することで、必要な知識とスキルを身につけることができます。
この講習会では、スコアシートの記入方法や時計の操作方法など、実務的な内容が学べます。
バスケのオフィシャルとして活躍するために役立つ知識としては、以下のようなものがあります。
- バスケットボールの基本ルール(ファール、バイオレーション等)
- 各種シグナル(審判のハンドシグナルの意味)
- スコアシートの記入方法
- 時計管理のルール(ゲームクロック、ショットクロックの停止・再開条件)
- 各種特殊状況の対応方法(テクニカルファール、ファイティングなど)
また、地域の中学・高校のバスケットボール連盟や協会に登録することで、定期的に活動できる機会が得られます。
実際の試合での経験を積むことが、オフィシャルとしてのスキル向上に最も効果的です。
講習会と認定について
バスケのオフィシャルとして活動するための具体的なステップとして、講習会の受講と認定があります。
日本バスケットボール協会(JBA)や各都道府県バスケットボール協会では、定期的にテーブルオフィシャル講習会を開催しています。
講習会の内容は、主に以下のような項目で構成されています。
- バスケットボール競技規則の解説
- スコアシートの記入方法の実習
- 各種機器(ゲームクロック、ショットクロック)の操作方法
- 実際の試合映像を使った判断練習
- オフィシャルの役割と心構え
講習会は通常半日から1日程度で行われ、終了後には修了証が発行されることもあります。
都道府県によっては、講習会の受講者に「テーブルオフィシャル認定証」を発行し、公式戦で活動できる資格を与えるケースもあります。
学校の部活動や地域のミニバスチームでは、保護者がテーブルオフィシャルを担当することも多いため、保護者向けの簡易講習会が開催されることもあります。
まずは地元のバスケットボール協会や学校の部活動顧問に問い合わせてみると良いでしょう。
認定後も定期的な講習会への参加やルール改定時の更新講習などが求められる場合があるため、継続的な学習姿勢が大切です。
テーブルオフィシャル講習会について詳しく知りたい人は、公式サイトを確認してみてくださいね。
バスケのオフィシャルの道具と使い方

バスケのオフィシャルが使用する道具には、スコアシート、ゲームクロック、ショットクロック、ファウル表示器、ポゼッション表示器(矢印)などがあります。
これらの道具は試合の記録と運営に不可欠であり、正しい使い方を習得することがオフィシャルとして重要なスキルとなります。
試合のレベルによって使用する機器の種類や複雑さが異なりますが、基本的な使い方を理解しておくことが大切です。
オフィシャルセットの内容
バスケのオフィシャルが使用する「オフィシャルセット」には、試合運営に必要な基本的な道具が含まれています。
一般的なオフィシャルセットの内容は、以下の通りです。
- スコアシート
- ファウル表示器
- ポゼッション表示器
- チームファウル表示器
- 24秒表示器
- タイムアウト表示器
スコアシート(スコアブック)は試合の全記録を残すための用紙で、選手名、得点、ファール、タイムアウトなどを記入します。公式試合では複写式のスコアシートが使用され、原本と複写を関係団体で保管します。
ファウル表示器(ファウルボード)は各選手の累積ファール数を表示する道具で、1から5までの数字が書かれた板やカードを使います。審判やベンチから見やすい位置に表示し、5つ目のファールで退場を知らせます。
ポゼッション表示器(矢印)はジャンプボール・シチュエーション時にどちらのチームがボールを所有するかを示す矢印で、オルタネイティング・ポゼッション・ルールに基づいて交互に向きを変えます。
その他、チームファウル表示器、24秒表示器(デジタルまたはアナログ)、タイムアウト表示器なども必要に応じて使用します。
スコアシートの記入方法
バスケのオフィシャルの中でも、スコアラーが使用するスコアシートは最も重要な記録媒体です。スコアシートの正確な記入は、公式記録として残るため慎重さが求められます。
スコアシートへの記入は試合開始前から始まります。まず、試合日時、場所、カテゴリー(中学、高校など)を記入し、両チームの選手名とユニフォーム番号、スターティングメンバーに印を付けます。また、コーチ名も記入します。
試合中の記入方法としては、得点の記録が最も重要です。フィールドゴール(2点・3点シュート)とフリースローを区別して記録します。
例えば、2点シュートが入った場合は斜め線(/)を引き、次に入れば×印になるように記入します。3点シュートには丸印を付け、フリースローは黒く塗りつぶします。
各クォーター終了時には小計を記入し、最終的に合計点を算出します。
ファウルの記録も重要な役割です。個人ファウルは「P」、テクニカルファウルは「T」、アンスポーツマンライクファウルは「U」、ディスクォリファイングファウルは「D」と記入し、発生した時間も併記します。
選手が5回のファウルで退場になる際は、スコアシートに大きく「×」を記入して審判に知らせます。
タイムアウトの記録は、要求されたクォーターの枠内に時間を記入します。例えば、第2クォーターの3分45秒でタイムアウトが取られた場合は「6:15」と記入します(10分制の場合、残り時間の表記)。
試合終了後は、最終スコア、勝利チーム、スコアラーの署名欄を記入し、主審の承認を受けます。記入ミスがあった場合は二重線で消して訂正し、主審の承認を得る必要があります。
日本バスケットボール協会のスコアシートは国際規格に準じていますが、地域の大会や学校の試合では簡略化されたスコアシートが使用されることもあります。
どのような様式であっても、数字の記入は明確に、誤解のないように心がけることが重要です。
まとめ:バスケのオフィシャルの重要性と魅力
バスケのオフィシャルは、バスケットボール競技の公平で円滑な運営に欠かせない存在です。
審判とテーブルオフィシャルがそれぞれの役割を果たすことで、選手たちは安心してプレーに集中できます。
スコアキーパー、タイマー係、24秒計オペレーターなど、テーブルオフィシャルの各役割は地味ながらも試合の成立に重要な影響を与えます。
バスケのオフィシャルになるためには、バスケットボールのルールを理解し、各種講習会に参加して知識とスキルを身につけることが大切です。
特にテーブルオフィシャルは比較的参加のハードルが低く、バスケットボールに関わりたい人にとって良い入口となります。
保護者や学生、一般のバスケファンなど、様々な立場の人が活動できる点も魅力です。
バスケのオフィシャルの存在なくして、公式の試合は成立しません。審判と同様に、テーブルオフィシャルもバスケットボール競技を支える重要な役割を担っています。
これからバスケットボールを始める人や、すでにプレーヤーとして活動している人も、ぜひオフィシャルの視点からバスケットボールの魅力を発見してみてください。